今日,複雑な構造をもつ種々の問題を考察するうえで,ベイズ的方法は非常に有効なアプローチとして認識されている。
ベイズ統計解析では,とくにモデリングの技法とパラメータ推定に関する計算法の占める比重が高く,Rとの相性が非常によい。
著者は,本書を通読することで,ベイズ統計学に関する理解が深まるよう配慮している。
また,本書は応用の側面も重視しており,分析方法の解説および応用例と併せてRによるプログラムを提示する。
具体的には,まず,ベイズモデルの基本概念,ベイズ型線形モデルの手法,ベイズ統計解析のためのモンテカルロ法,マルコフ連鎖サンプリング法,および状態空間モデルを説明する。
そして,経済時系列の季節調整,時変係数ARモデルおよび時変係数VARモデルなどの状態空間モデルによる時系列解析法を解説し,Rで編成したプログラムを紹介する。
さらに,応用例として,時変構造をもつ生産関数モデルの構築,ヒューマンインタフェースのパフォーマンス評価のためのベイズ型モデルなどを取り上げる。
姜/興起
1957年生まれ。
1993年国立総合研究大学院大学数物科学研究科統計科学専攻修了。
専攻は統計科学、計量経済学。
現職、帯広畜産大学地域環境学研究部門教授、博士(学術)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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