この書籍の内容

内容紹介

<b>最新プロセッサRISC-Vの設計思想と命令を、コンピュータ研究の泰斗・パターソン教授が解説</b>

米インテルと英ARMに牛耳られていたマイクロプロセッサの世界に、期待の大型新人

「RISC-V(リスクファイブと呼ぶ)」が登場しました。

本書はRISC-Vに関する、

日本で初めての本格的解説書です。

開発者自らが筆をとり、設計思想から命令セット、

プログラミングなどについて余すところなく解説しました。

メーカーやベンダーのハード技術者やソフト技術者だけではなく、学生や研究者の方にとっても必読の書です。

RISC-Vの最大の特徴はオープンソースという点です。

ソフトのLinuxのように無償で公開され、

誰でも自由に改良・再配布ができる命令セット・アーキテクチャです。

ハードにもオープンソースの時代が到来したのです。

もちろん既存のマイクロプロセッサを研究し尽くして開発されているので、

技術的な完成度は非常に高いレベルに到達しています。

適用範囲は広く、エッジ・コンピューティングから

サーバーまでをカバーします。

RISC-Vを開発したのは米カリフォルニア大学バークレー校です。

開発には、コンピュータ・アーキテクチャの泰斗で、

2018年チューリング賞を受賞したデイビッド・パターソン氏が参画しました。

パターソン氏のコンピュータ・アーキテクチャ研究の集大成です。

「すべてのコンピュータで用いられるハードとソフトのエコシステムを実現するための、

フリーでオープンな RISC-Vの標準化と保護、啓蒙を行うこと」を目的に非営利団体のRISC-V基金が発足しました。

立ち上げには、米Google、米NVIDIA、米IBM、米Qualcommなどが参画しました。

RISC-Vへの期待の高さが伺えます。

<b>≪主な内容≫</b>

【第1章】なぜRISC-Vか?

【第2章】RV32I:RISC-V基本整数ISA

【第3章】RISC-Vのアセンブリ言語

【第4章】RV32M:乗算および除算

【第5章】RV32FおよびRV32D:単精度および倍精度の浮動小数点

【第6章】RV32A:原子のように不可分なアトミック命令

【第7章】RV32C:圧縮命令

【第8章】RV32V:ベクトル

【第9章】RV64:64ビット・アドレス命令

【第10章】RV32/64特権アーキテクチャ

【第11章】RISC-Vの将来に向けた任意選択拡張機能

【付録A】RISC-V命令一覧

【付録B】RISC-Vからの変換

内容(「BOOK」データベースより)

チューリング賞受賞パターソン教授RISC研究40年の総決算待望の邦訳!

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

パターソン,デイビッド

40年間勤めたカリフォルニア大学バークレー校(UCB)のコンピュータ・サイエンス学科教授の職から2016年に引退した。

その後、上席エンジニアとしてGoogle社のGoogle Brainチームに参加した。

RISC‐V基金の理事会の副理事長も務めている。

過去にはUCBのコンピュータ・サイエンス学科の学科長に任じられ、コンピューティング・リサーチ協会の議長、ACM(米国計算機学会)の会長に選任されたことがある。

1980年代には、RISC(Reduced Instruction Set Computer)プロジェクトを4世代にわたって指導した。

RISCの他で最もよく知られている研究プロジェクトとして、RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disk)およびワークステーションのネットワーク(NOW)が挙げられる。

これらの研究は多くの論文、7点の書籍、および35件以上の栄誉につながった。

これらの中には、米国工学アカデミー、米国科学アカデミー、シリコンバレー工学殿堂への選出、ならびにコンピュータ歴史博物館、ACM、IEEE、米国学士院、米国学術振興会のフェローへの指名が含まれる。

教育に関して受けた賞には、傑出教育賞(UCB)、カールストーム卓越教育者賞(ACM)、マリガン教育メダル(IEEE)、および大学学部ティーチング賞(IEEE)が含まれる。

コンピュータ・アーキテクチャおよびソフトウェア・エンジニアリングの書籍に関して、米国教科書・学術著者協会から優秀教科書賞(「Texty」)を受賞した。

すべての学位をカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)から受けた。

傑出工学学究卒業生賞も授与されている

ウォーターマン,アンドリュー

SiFiveの共同設立者であり、チーフ・エンジニアを務めている。

コンピュータ・サイエンスの博士号をカリフォルニア大学バークレー校(UCB)から受けた。

既存の命令セット・アーキテクチャの一貫性のなさに嫌気がさして、UCBでRISC‐V ISAおよび最初のRISC‐Vマイクロプロセッサを共同設計した。

オープンソースのRISC‐VベースのRocketチップ・ジェネレータ、Chiselハードウェア構築言語、およびLinuxカーネルとGNUのCコンパイラ、CライブラリのRISC‐Vへのポーティングへの主要な貢献者にも名を連ねている。

UCBから理学修士号を受けており、RISC‐VのRVC拡張機能の基礎になった。

デューク大学から工学の学士号を受けている

成田/光彰

1942年生まれ。

1965年、一橋大学経済学部を卒業、住友スリーエム(株)に入社。

主に情報システム部においてアプリケーションシステムの開発に従事。

1986年に同社を退社し(株)アシストに入社。

主にドキュメント部にてマニュアルの翻訳を指導。

1989年、同社を退社し、現在はフリーの翻訳家。

第1種情報処理技術者、システム監査技術者、および英語検定1級の資格を保持。

日本野鳥の会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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