本書は,アメリカの標準規格として1988年末に提出されたC言語のANSI規格にもとづいて第1版を全面的に書き直した新版である。
ごく常識的に言えば,C言語はリッチー博士がベル研で1973年に開発して以来,多くのプログラマに使われているから,その仕様変更はちょっと不可能ということになるが,アメリカはあえて,そのCの仕様変更・機能拡張をやってのけた。
これでCが近代的なプログラミング言語としてよみがえったのだからすばらしい。
本書の付録Cの要約でもわかる通り,ANSI規格による変更(機能拡張)はそう大幅なものではないが,重要な改良点を多く含んでいる。
Cによるプログラミングは,これまで自由度がありすぎて危険だとよくいわれてきたが,ANSIによって改良された結果,Cによるプログラミングの安全性は大いに向上した。
これでCの寿命は一段と長くなり,Cは今後ますます広く使われることになるであろう。
1988年末に提出された、アメリカのANSI標準規格により定義されたCについて述べる。
尚本書は第2版の訳書として1989年に出されたものの訂正版。
まだレビューがありません
今でもほとんど古びていない、かなり昔に出版されたコンピュータ関連の技術系書籍紹介