「デザインパターン(パターン)」を目指して「リファクタリング」する手法を解説し、パターンとリファクタリングの両方が学べる実践的な教科書です。
リファクタリングは、ソフトウエアの持つ機能はそのままに、構造を見直す作業であり、開発過程で複雑になっていくプログラムを改善し、バグを減らし、機能拡張にも有効です。
そのリファクタリングの際、「パターン」を取り入れたり近づけたりするようにプログラムを改善していくのが、本書で紹介する「パターン指向リファクタリング」です。
リファクタリングの道しるべとして「パターン」をとらえることで、リファクタリングの幅が広がる一方で、デザインパターンがどういったものかは理解しつつも、なかなか実際のソフトウエアの設計でうまく生かせない方には、パターンの有効な使い方が学べます。
「まえがき」は、『リファクタリング』の著者マーチン・ファウラーと、『デザインパターン』の著者ラルフ・ジョンソンが執筆。
本書『Refactoring to Patterns』は、米Software Development誌、2005年Jolt Productivity Awardを受賞。
デザインパターンやリファクタリングに対する「何も目新しいことはない」あるいは「自分には関係がない」という誤解は、本書『パターン指向リファクタリング入門』を通して、すべて払拭されるでしょう。
(中略)本書を読めば、パターンについて学び、リファクタリングについて学び、そして何よりパターンとリファクタリングの関係について学ぶことができます。
本書を読んだ読者は、
「パターンは、リファクタリングの道しるべ」
という正しい理解へと導かれることでしょう。
――結城浩 本書「日本の読者へ」より
GoF本において我々は、デザインパターンはリファクタリングを念頭に入れたものだと述べた。
この本は、それが嘘でなかったことを証明してくれる。
ジョシュアの本は、リファクタリングとデザインパターンの両方について読者の理解を深めてくれるだろう。
――エリック・ガンマ
パターンとリファクタリングとが与え合う影響を語るのに誰がふさわしいかといえば、それはジョシュアである。
本書は、『デザインパターン』のなかでよく使うパターンの多くを発展させる方法を詳しく説明し、事前にシステムの設計に組み込まなくてもシステムが発展するのと一緒に進化させていけばよいことを教えてくれる。
――マーチン・ファウラー
ジョシュア・ケリーエブスキー(Joshua Kerievsky)
エクストリーム・プログラミング(XP)を専門とするインダストリアル・ロジック社(http://industriallogic.com)の創始者。
XP には、その登場以来、大規模・小規模プロジェクトや分散型XPプロジェクトの開発を通して携わり、多くの企業のコンサルタントも務める。
最近では、Industrial XPに着手。
1995年よりニューヨークシティ・デザインパターン研究会を始め、そこでマーチン・ファウラー、ラルフ・ジョンソンなどと出会う。
同研究会は、デザインパターンの実践・普及の場として、多くの支持者を得ている。
ケリーエブスキー,ジョシュア
エクストリームプログラミング(XP)を専門とするインダストリアル・ロジック社の創始者。
1988年からソフトウエアを開発する一方で、コーチ、指導者を務めてきた。
クライアントには、バンカーズトラスト、MTV、MBNA、アンシス、MDSサイエックス、ニールセンメディアリサーチ、サン・マイクロシステムズなどがある。
XPには、その登場以来、大規模・小規模プロジェクトや分散型XPプロジェクトを通して開発・指導に携わり、最近では、Industrial XPに着手している。
1995年よりデザインパターン勉強会を始め、多くの支持者を得ている。
現在、カリフォルニア州バークレーに妻や娘たちと在住。
『Refactoring to Patterns』は、米Software Development誌、2005年Jolt Productivity Awardを受賞
小黒/直樹
ウルシステムズ株式会社シニアコンサルタント。
早稲田大学大学院理工学研究科修了後、ハードウエアメーカーのSIを経て、2001年9月より現職。
普段はオブジェクト指向関係のシステム開発業務、コンサルティングを行っている
村上/歴
ウルシステムズ株式会社シニアコンサルタント。
システムインテグレータにてセキュリティ分野のシステム開発に従事した後、2003年より現職。
主に流通業を対象に、業務分析やEDIシステムの開発等に携わる
高橋/一成
ウルシステムズ株式会社シニアコンサルタント。
大学卒業後、某公共系SIを経て、2004年7月より現職。
現在は、流通業界向けパッケージソフトウエアの共通基盤部分のプログラミングを担当している
越智/典子
1988年株式会社オージス総研入社。
オブジェクト指向技術に携わった後、2001年、同社を退社。
以後、フリーランスの翻訳者として活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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Agile Japan 2017 北陸(富山)サテライトに参加してきた