本書籍は、一般財団法人 国際ユニヴァーサルデザイン協議会主催「IAUDアウォード2015 銀賞・ウェブデザイン部門」を受賞いたしました。
「誰でもどんなデバイスからでも情報や機能を利用できること=アクセシビリティが重要」ーーーーこの書籍は、ともすれば「規格や達成基準をどう理解し、サイトやサービスを準拠させるか」という実装面に目が向きがちだったアクセシビリティ関連の従来の書籍と一線を画します。
「特別な取り組みをせず、普通に戦略・要件策定→情報設計→ビジュアルデザイン→実装・コーディングを行うことが達成基準を満たすことにつながる」ということを、具体的に制作を進める中でつまづく疑問(Q)と解決手段(A)を通じて解説します。
書かれている内容は、良質なユーザー体験を生むためのノウハウです。
これまでWebアクセシビリティに足が遠のきがちだった方にもぜひお読みいただきたいと思っています。
6章以降の詳細は、下の方にある「目次を見る」のリンクから目次を併せてご覧ください。
1章 サイトを作る前に
なぜWebはアクセシブルなのか
なぜアクセシビリティと向き合うのか
アクセシビリティのさまざまな誤解
2章 戦略の策定
2-0 概要と流れ
2-1 ウェブアクセシビリティ方針を作らない
2-2 適切でないウェブアクセシビリティ方針
2-3 手段が目的になってしまう
3章 要件定義
3-0 概要と流れ
3-1 CAPTCHAの導入でアクセス不能になる
3-2 ブラウザやOSの機能が干渉を受ける
3-3 コンテンツ側の冗長なアクセシビリティ機能
3-4 動画コンテンツにアクセスできない
3-5 紙媒体のコンテンツがそのまま使われる
3-6 CMSの導入に失敗する
4章 ナビゲーション設計
4-0 概要と流れ
4-1 分類や並び順がわかりづらい
4-2 カテゴリ名や構造がわかりづらい
4-3 ナビゲーションに一貫性がない
4-4 現在地がわからない
4-5 再調整したり、やり直す手がかりがない
4-6 情報への到達手段が少なすぎる
5章 インタラクション設計
5-0 概要と流れ
5-1 デバイスに依存したUI
5-2 思ったようにスクロールできない
5-3 勝手に新規タブやポップアップが開く
5-4 一定時間で勝手にページ移動する
5-5 動きをコントロールできない
5-6 音が勝手に再生される
6章 システム設計
7章 コンテンツ設計
8章 ビジュアルデザイン
9章 実装
付録
株式会社インフォアクシアの植木 真さまから推薦コメントをいただきました。
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アクセシビリティというと、ガイドライン対応が目的となってしまいがちです。
しかし、ユーザーの利用環境が多様化するなか、私たちが目指すべきはより多くのユーザーが使えるようにすることであり、海外ではアクセシブルなユーザー体験(AUX)という視点が提唱されています。
本書は、アクセシビリティをコンテンツの品質基準として位置づけ、まさにそのAUX視点でのデザインプロセスを理解・実践するために必読の一冊です
問題は設計にあり!?ガイドライン対策ではない、UX視点のデザインプロセス。
戦略の策定から要件定義・設計・ビジュアルデザイン・実装まで。
ユーザーが陥りがちな問題を各段階で解決するノウハウ集。
太田良典(株式会社ビジネス・アーキテクツ)
アクセシビリティスペシャリスト/セキュリティスペシャリスト/プロジェクト・マネジャー
伊原力也(株式会社ビジネス・アーキテクツ)
シニアインフォメーションアーキテクト
太田/良典
BAテクノロジー本部システムソリューション部セキュリティスペシャリスト/アクセシビリティスペシャリスト。
ウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC)実装作業部会副主査/JIS X 8341‐3改正原案作成委員会委員。
HTML4.01のW3C仕様書を翻訳した「HTML4仕様書邦訳計画補完委員会」の委員を務めた後、2001年にBAに参加。
Web技術の分野で幅広い専門性を持ち、セキュリティ分野においては、「第二回IPA賞(情報セキュリティ部門)」を受賞
伊原/力也
BAソリューション・デザイン事業部シニア・インフォメーションアーキテクト。
HCD‐Net認定人間中心設計専門家/ウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC)理解と普及作業部会委員。
1999年よりWeb標準に則ったWebサイトの構築業務に従事。
2004年にBAに参加。
マークアップデザインエンジニアとして業務を行う傍ら、HCD(人間中心設計)プロセス導入を推進。
現在はプロジェクト設計、調査分析、コンセプト立案から、アクセシビリティおよびユーザビリティを確保したインタラクションデザイン、さらにフロントエンド実装のディレクションまでを一貫して手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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アクセシビリティとパフォーマンス