この書籍の内容

内容紹介

変数選択問題は統計学における重要な問題の一つである。

この問題に対して,近年,変数選択とモデルの推定を同時に行うスパース正則化を用いる方法が開発された。

この方法によって,従来では扱うことが難しかった高次元データに対しても変数選択が実行可能となり,スパース正則化法は一気に注目されるようになった。

さらに,変数選択だけでなく,データ発生の疎性構造を抽出するという,より一般的な観点からの研究が進むようになり,たとえば,グラフ構造における辺選択などにも拡張されている。

これらの方法は総称してスパース推定と呼ばれ,統計学の基本ツールになりつつある。

本書は,スパース推定の入門的内容から発展的内容までを解説している。

実用性を重視するため,スパース推定を用いた統計モデリングを中心にできるだけ数多く解説し,「スパース推定を用いると,こういう統計解析が可能になる」というような,統計解析におけるスパース推定の有用性を実感できるよう心掛けた。

また,理解の助けとするために,紹介する手法の数値例をできる限り載せるようにし,数値例を実行するための具体的なRによる解析コードも載せている。

学部3,4年生から大学院生,企業における実務者,技術者を対象としており,本書によってスパース推定による統計解析技術を習得することができる。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

川野/秀一

2010年九州大学大学院数理学府数理学専攻博士後期課程修了。

電気通信大学大学院情報理工学研究科准教授、博士(機能数理学)。

専攻は統計科学

松井/秀俊

2009年九州大学大学院数理学府数理学専攻博士後期課程修了。

滋賀大学データサイエンス学部准教授、博士(機能数理学)。

専攻は統計科学

廣瀬/慧

2011年九州大学大学院数理学府数理学専攻博士後期課程修了。

九州大学マス・フォア・インダストリ研究所准教授、博士(機能数理学)。

専攻は統計科学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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